第三者機関で技術指導
アミューズメントジャパン2019年10月24日
ぱちんこ遊技機を主に扱う遊技機取扱主任者の遊技機取扱技能の向上を目的とした団体、一般社団法人遊技機取扱技能研修センターが10月1日に設立された。
同センターは、東日本遊技機商業協同組合(東遊商)が組合員販社に従事する遊技機取扱主任者を対象に実施してきた教育事業を、第三者的な独立機関が行うことにより、組合員販社の遊技機取扱主任者がプロとしての誇りと責任をもって業務が遂行できる環境を構築することを目指す。
代表理事には元警視総監で公益財団法人日本盲導犬協会の理事長を務める井上幸彦氏が就任。理事には東遊商の中村昌勇理事長、元日遊協専務理事の篠原弘志氏が就いた。監事は弁護士の坂東司朗氏。
技能講習を受講できるのは、日遊協の遊技機取扱主任者の資格を持ち、かつ東遊商所属の販社に従事している社員。計画では、座学と技術指導の後に効果測定を行う1日の研修を実施。来年1月から3月までの3カ月間で、対象となる約1300人の遊技機取扱主任者が研修を受ける予定だ。
東遊商ではこれまで、「健全化推進室」で遊技機の流通に必要な点検技能と必要な教養を習得する教育事業を担っていたが、この健全化推進室がそのままセンターに移行して同様の事業を行う。これまでは、対象者への実技試験とペーパーテストが主な事業だったが、センターに移行後は実技講習と座学教育が加わり、スキルの底上げを図る。研修後の効果測定で優秀な成績を上げた人材がその後、指導する立場になってもらうことで、人材不足の解消を図る狙いもある。
10月10日に行われた会見で井上代表理事は「新しい流通制度や複雑化する遊技機の構造に対応して、さらに高度な技能を習得していただくため、当センターを立ち上げることになった」と設立の趣旨を説明。中村理事は、「ホールに所属する取扱主任者、回胴遊商に所属する取扱主任者、全商協に所属する取扱主任者、これらは業務がまったく違う。そこをどう理解していただこうかと考え、1年半ほど前から動き出してやっと設立に至った」と経緯を説明した。
来年の3月までの研修の内容を踏まえて、カリキュラムの内容を精査し、全国でも同様の研修を受けられる環境の構築を目指すという。