「遊技機取扱技能研修センター」が設立会見
遊技通信2019年10月12日
一般社団法人遊技機取扱技能研修センターは10月10日、都内東上野の東遊商会議室で設立記者会見を開催し、設立目的と今後の方針などを明らかにした。
設立されたセンターは、これまで東遊商が組合員企業に所属する遊技機取扱主任者に対して行っていた遊技機流通に必要な点検技能と教養習得のための教育事業を、第三者の独立した立場で行うための機関。10月1日付で設立され、代表理事には元警視総監の井上幸彦氏が就任し、理事には元日遊協専務理事の篠原弘志氏と東遊商理事長の中村昌勇氏、監事には弁護士の坂東司朗氏が就いた。
会見で井上代表は、「遊技機取扱主任者がホールで安心かつ安全にご利用いただける遊技機を提供するために必要な技術を習得し、不正改造の根絶、遊技機の適正な流通に必要な情報とスキルを兼ね備えたプロフェッショナルを育てるための機関として設立した。今後、事業が軌道に乗った際には、この動きを全国に広めていきたいと考えている。日遊協、日工組、監督官庁のご協力をいただきながら、ホールからもメーカーからも必要とされる取扱主任者を育成し、遊技機の健全な流通と業界の健全な発展に貢献していきたい」と述べるなどした。
また、隣席した中村理事は、「これまで東遊商内で行ってきたことを切り離し、第三者機関でしっかりとした研修を行い、物流の仕組みなども理解した上で業務に携わっていただこうというのが我々の目的。センターでの講習後に考課査定を行い、あまりにも得点の低い人には再度、講習を受けてもらうなどするが、これらはこれまで東遊商内で行ってきたことと変わりはない。ただ、講習に加えて今まで以上に丁寧な技術指導を行うので、必ずスキルアップを図れるものだと思っている。他団体からも認められる取扱主任者の育成を図っていきたい」と述べた。
研修は、東遊商の健全化推進室にいる7名の講師がセンターに移籍して行う。来年1月から3月で東遊商組合員企業の取扱主任者約1300名に対する技術講習をする予定だという。
センターの設立に至った経緯について中村理事は、「新流通制度が始まった3年ほど前に、全商協、回胴遊商、ホールとそれぞれに所属する主任者がいて、さらにはそれぞれの業務が違うのだから、この色分けをすべきではないかと思っていた。まずは我々の立場として、パチンコ機に関するスキルに特化した機関が必要だと考え、1年半ほど前から設立に向けて働きかけを始めた」とした上で、「まずは東遊商が業務委託をするかたちで行い、ここで基本的な仕組みをきちんと作り上げてから、全国に広めていきたい」と述べた。