アサヒグループの旭金属熱錬(株)が破産手続き開始
遊技通信2022年9月30日
大阪府などで11店舗のホールを経営していたアサヒグループの旭金属熱錬(株)が9月29日、大阪地裁へ自己破産申請し、同日その手続きを受けた。帝国データバンクなどが報じた。
1931年に船舶向け金属部品の熱処理加工会社として創業した同社は、80年代からパチンコ店営業の運営にシフト。「ハイパーアサヒ」などの名称で大阪市内、大阪府南部、北摂エリアなどで11店舗を展開。07年9月期には年収入高約64億1200万円を計上していた。しかし、近年は改正風営法に基づく出玉性能制限機種への切り替えに端を発する業界不振の影響に加え、同業他社との顧客争奪戦の激化などで収入高は減少。グループ全体で抱えていた有利子負債の返済が重荷になり資金繰りも悪化していた。さらに2020年以降は新型コロナウイルスの影響で一時休業を余儀なくされたうえ、その後の来店客数も低調に推移するなど、グループ全体で不採算店舗の閉鎖や経営権の譲渡を実施。今年5月にはグループ7社を吸収合併するなどで合理化を進めていた。そうしたなか、関係会社である(株)ピースマイルが「SUPERジャンボ」を、(株)ピーレオンが「Asahiスーパーライト館岸和田店」の運営を手がけ、同社は関係会社に対して不動産賃貸の収入を得ていたが、同年7月末には所有不動産に対し債権者から仮差押えが登記される事態が発生。このため、事業継続は困難と判断して8月30日に事後処理を弁護士に一任していた。負債は債権者約87名に対し約22億5000万円。
また、関連会社のピースマイルとピーレオンは、9月20日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同日保全管理命令を受けている。負債はピースマイルが債権者約63名に対して約2億3000万円、ピーレオンが債権者約49名に対して約1億5000万円で、現在、営業権の譲渡などを図るためスポンサーを募っているという。